アロマオイル(エッセンシャルオイル・精油)の効果・効能を紹介しながら、毎日の体や心のトラブルなど、メディカルな活用の仕方をメインに健康や体調管理にも役立つおすすめの使い方をご紹介します。

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ハーバル系

ローズマリー精油(アロマオイル)の効果・効能とおすすめの使い方

投稿日:2016年10月23日 更新日:

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脳を活性化させ、集中力や記憶力を高めるとして知られるローズマリー。やや強めの爽やかな香りには心身の疲労を和らげるさまざまな作用があり、中世のヨーロッパでは修道士や錬金術師がエリザベス女王のために処方したこともあったそうです。

ローズマリーとは?

女王を若返らせた聖なるハーブ

地中海沿岸地方が原産の常緑低木です。針のような細長い葉をもち、欧米ではじゃがいもや肉・魚料理のスパイスとしても用いられています。

学名のRosemarinusuは「海のしずく」という意味で、海岸に近い場所でしずくのようなブルーの小さな花を咲かせることから、こう呼ばれるようになりました。

キリスト教の聖書では、聖母マリアがイエスをつれてエジプトに逃れる際に、ローズマリーの中に身を隠したことから「マリアのバラ=rosemary」と呼ばれています。

ローズマリーは、14世紀のハンガリー女王エリザベスの痛風や麻痺の改善のために処方された「ハンガリーウォーター」の主成分でもありました。

ローズマリーの他にはタイム、ラベンダー、ミント、セージ、レモン、マージョラム、オレンジフラワー、コスタス、ローズウォーターなどが含まれていました。

このハンガリーウォーターを化粧水として用いたエリザベスがいつまでも若々しさを保ったため、この水は「若返りの水」と言われたそうです。

3種のケモタイプによるさまざまな効能

細胞再生作用にすぐれ、循環促進、解毒作用もあるローズマリーは、スキンケアや肝臓のために効果があります。神経強壮作用、刺激作用もあるため、精神・肉体疲労時には吸入やマッサージ、バスなどに使用すると早期回復が期待できます。

精油には8種類のケモタイプ(含まれる主な成分による分類)があり、そのうち主要なものは3種類です。

ベルベノンという種類は香りがおだやかでアルコールや脂肪の分解を促し、肝臓機能の強壮作用があります。

シネオールは刺激が少なくすっきりとした香りで抗ウイルス・抗菌作用があります。

カンファーは刺激的でシャープな香りがあり、筋肉痛や肩こりの解消に効果があるというのが特徴です。

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ローズマリーの効果・効能は?

ローズマリーの効果・効能

*心への働き
脳に刺激を与え、眠気を覚ます
・ストレスや精神疲労を解消させる

*体への働き
頭痛、偏頭痛、軽いめまいをやわらげる
・風邪、気管支炎、呼吸器感染症の症状をやわらげる
筋肉痛、腰痛の痛みをやわらげ、慢性疲労を回復させる

*皮膚への働き
肌のたるみやむくみを解消する
・フケを抑え、毛髪の成長を促す

※どのケモタイプにも共通の効果ですが、とくに以下のように使い分けるとより効果的です。
シネオール・・・呼吸器障害、慢性疲労など
ボルネオン・・・筋肉疲労、肩こり、低血圧など
ベルベノン・・・スキンケア(老化肌)、ヘアケアなど

注意点

てんかん、高血圧、乳幼児、妊婦、授乳中の方は使用を避けること

原液使用について

香りが強く皮膚刺激があるため、必ず希釈して使用すること

学名・成分・主な作用は?

学名・産地・採油方法

学名 Rosemarinus officinalis

科名 シソ科

おもな産地
モロッコ(シネオール)、スペイン(カンファー)、フランス(シネオール)、コルシカ島(ベルベノン)

採油方法
葉、茎の水蒸気蒸留法

主な作用

[すべてのローズマリーに共通]
強壮作用、強肝作用、去痰作用、抗ウイルス作用、抗菌作用、抗真菌作用、細胞成長促進作用、子宮強壮作用、循環促進作用、食欲増進作用、消化促進作用、神経強壮作用、頭脳明晰化作用、瘢痕形成作用、末梢血管拡張作用、免疫調整作用

[CTシネオール]
(呼吸器障害)去痰作用、抗炎症作用、抗カタル作用、抗感染作用、抗菌作用、抗真菌作用、免疫調整作用

[CTカンファー]
(刺激活性、筋肉疲労)引赤作用、鬱血除去作用、筋肉弛緩作用、抗寄生虫作用、中枢神経刺激作用、殺菌作用、粘液溶解作用、胆汁分泌促進作用、通経作用

[CTベルベノン]
(スキンケア、ヘアケア)肝細胞再生作用、強肝作用、抗カタル作用、細胞成長促進作用、循環促進作用、神経強壮作用、粘液溶解作用、瘢痕形成作用

ローズマリーは様々な作用がありますが、とくに血流を良くする循環促進作用や、殺菌作用が代表的です。以下の記事も参考にしてください。

むくみ、血行、循環系にはたらくアロマテラピーの作用

菌、ウイルス、感染症にはたらくアロマテラピーの作用

主な成分

[CTシネオール]
1,8-シネオール、α-ピネン、β-ピネン、カンフェン、ボルネオン、ボルネオール、酢酸ボルニル、β-カリオフィレン

[CTカンファー]
カンフェン、α-ピネン、β-ピネン、リモネン、β-ミルセン、パラシメン、1,8-シネオール、カリオフィレンオキシド、ボルネオン、ベルベノン、カルボン、β-カリオフィレン、ボルネオール

[CTベルベノン]
α-ピネン、β-ピネン、カンフェン、ミルセン、リモネン、ベルベノン、ボルネオン、酢酸ボルニル、ボルネオール、1,8-シネオール

香りの特徴

すっきりとした樟脳のようなシャープな香り

相性のいい精油

アニス、イランイラン、オレンジ、カルダモン、グレープフルーツ、コリアンダー、ジュニパー、ジンジャー、ゼラニウム、タイムCTリナロール、ネロリ、パチュリ、プチグレン、フランキンセンス、ベルガモット、マンダリン、レモンバーム、ライム、ラベンダー、レモンなど

○ブレンドのコツ

ローズマリーはシャープな香りなので、同じすっきり系の香り(ペパーミント、ユーカリなど)や、スパイシーな香りとブレンドすると、どうしても薬っぽい匂いになります。

ラベンダー、ゼラニウム、イランイランなどのフローラル系や、オレンジ、レモンなどのシトラス系に、フローラル2:ローズマリー1、もしくはシトラス2:ローズマリー1など、少し少なめに加えると、使いやすい香りになると思います。

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ローズマリーオイルのおすすめの使い方

肩こり、腰痛、筋肉痛に

*ローズマリー 2滴
*ペパーミント 1滴
*キャリアオイル 10ml

キャリアオイル10mlにローズマリー、ペパーミントをそれぞれ合わせ、肩こりや筋肉痛の部分をマッサージします。ロールオンタイプの容器に入れれば、肩などに手軽に塗ることができます。

慢性的な疲労に

  • ローズマリー 2滴
  • グレープフルーツ  2滴
  • 天然塩 大さじ1(15ml)

ローズマリー、グレープフルーツをそれぞれ天然塩とよく混ぜたバスソルトをつくり、入浴します。ローズマリーが心身の疲労回復を助け、グレープフルーツや落ち込みや無気力をやわらげます。活力が戻るのを助けてくれるでしょう。グレープフルーツの代わりにスイート・オレンジでもよいです。体が冷えたときにもオススメのブレンドです。

おすすめのメーカー

手に入りやすいもの

百貨店やネットで手に入りやすく、少量ずつ売られているため、初心者にもおすすめです。当サイトでは体への作用、影響をふまえて、値段はやや上がりますがオーガニックのものを強くおすすめします。

メディカルグレードのもの

ヨーロッパの医療現場などで実際に使われている高品質のものです。オーガニック認証についても厳しい基準をクリアしています。
ローズマリーはメディカルグレードでも比較的リーズナブルなので、体の不調の改善、マッサージなどに、ぜひ使ってみてください。

その他

アメリカ発のブランドです。品質が高く、化粧用油、食品添加物として認定されており、皮膚に直接塗布したり、飲み物や料理に入れて飲用が可能です。

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