ガムや歯磨き粉にも使われる、スーッとする香りでおなじみのペパーミント。強い清涼感はリフレッシュするだけではなく、かゆみ止め、痛みの暖和、炎症を軽減する、呼吸器障害の改善、吐き気の軽減など、非常に多くのメリットがあります。
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Contents
ペパーミントとは?
メントールの香りでおなじみの万能選手
スーッとした清涼感はペパーミントに含まれるメントールという成分です。この香りにはイライラや高ぶった感情をしずめ、意識をはっきりさせる働きがあります。また、鼻づまりや花粉症、吐き気などに作用し、筋肉痛をやわらげます。夏には清涼感をもたらしますが、実は血行を促進するため、冬に用いれば身体を温めるといわれています。
ペパーミントの香りは非常に刺激が強く、使用量に注意が必要ですが、スペアミントにすると刺激性が弱まるため、子供にも使用できます。また日本種である和ハッカはペパーミントよりさらにメントールの含有率が高く、より甘みが少なくキリッとした香りです。
妖精が姿を変えたハーブ
ミントの語源は、ギリシャ神話に登場するニンフの名「メンタ」が由来となっています。美しい妖精メンタは冥王星の象徴神・プルートに愛されますが、嫉妬したプルートの妃ペルセポネーによって殺されてしまいます。悲しんだプルートはメンタの亡骸を背の低い植物に変え、香りを与えたといいます。
ヨーロッパでは古代エジプト人、ギリシャ人、ローマ人たちも愛用していたという、歴史の古いハーブです。消化を助けるため、現在はハーブティーとしても人気があります。
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ペパーミントの効果・効能は?原液でも使える?
効果・効能
*心への働き
・怒りによる興奮、イライラ、疲労した心をしずめる
・脳を刺激して意識をクリアにする
・集中力、記憶力の強化を助ける
*体への働き
・胃腸のつかれをとり、下痢や便秘、消化不良の症状をやわらげる
・気管支炎、風邪、呼吸器系の痛みをやわらげ呼吸をスムーズにする
・頭痛、歯痛、神経痛、筋肉痛、肩こりなどの痛みをやわらげる
・発熱、ほてり、めまい、吐き気、乗り物酔いなどの症状をやわらげる
*皮膚への働き
・ニキビや日焼けによる炎症をしずめる
・かゆみを抑える
*その他
・虫よけ(とくにゴキブリ)に効果を発揮する
ペパーミントのゴキブリに対する効果はすごいです。私はアルコールと水にペパーミントを濃いめに溶かしたスプレーを直接かけたことがあるのですが、なんと1度スプレーしただけでゴキブリがひっくり返りました!虫用には濃い目にスプレーを作って、常備しておくのもおすすめです。
注意点
メントンを含むため妊娠中、授乳中、乳幼児には用いない。高齢者は低濃度(1%まで)で部分使用に限定すること。香りの刺激がとても強いため、一般の人でも広範囲には使用せず、部分使用に限る。
原液使用について
刺激が強いため、薄めての使用をおすすめします。doterraのエッセンシャルオイルは肌につけてもよいとされていますが、局所的な使用のみにしましょう。
私は頭痛がひどい時(緊張性頭痛)にのみ、doterraのペパーミントオイルをこめかみや首の後ろ、額の生え際に少量擦り込んでいます。とてもスーッとしますが、清涼感が消えるとともに頭痛も一緒に弱まっていきます。ただし目の近くに塗ると目が開かないくらい痛くなるので注意!! あと香りも結構強いので、会社にいる時は、外に出たときにつけたり、トイレでつけたりと、少し気をつかっています。
*こちらの記事もご参照ください*
ペパーミントの学名・成分・主な作用は?
学名・産地・採油方法
学名
Mentha piperita(セイヨウハッカ)
科名
シソ科
おもな産地
インド、イギリス、フランス、アメリカ、オーストラリア、イタリア、中国、スペイン、ブラジル
採油方法
葉の水蒸気蒸留法
主な作用
- 強肝作用
- 去痰作用
- 駆風作用
- 血管収縮作用(低濃度)
- 解熱作用
- 健胃作用
- 抗炎症作用
- 抗炎症作用
- 抗ウイルス作用
- 抗カタル作用
- 抗寄生虫作用
- 抗菌作用
- 抗催乳作用
- 抗真菌作用
- 昆虫忌避作用
- 殺菌作用
- 刺激作用
- 収斂作用
- 消化促進作用
- 神経強壮作用
- 頭脳明晰化作用
- 創傷治癒作用
- 鎮痙作用
- 鎮掻痒作用
- 鎮痛作用
- 通経作用
- 粘液溶解作用
- 免疫調整作用
- 冷却作用
ペパーミントのもっている作用は本当に種類が多く、ほとんど「万能アロマ」と言っても良いです。私は、乗り物酔いや頭痛の薬代わりに、旅行には必ず1本持っていきます。
主な成分
メントール、メントン、イソメントン、リモネン、βピネン、1,8シネオール
香りの特徴
スーッとした清涼感のあるやや甘い香り
相性のいい精油
シトラス系
オレンジ、グレープフルーツ、マンダリン、メイチャン(リツァクベバ)、ベルガモット、レモン
フローラル系
ゼラニウム、ラベンダー
樹木系
サイプレス、シダーウッド、プチグレン、ローズウッド、ユーカリ、
スパイス系
コリアンダー
ペパーミントは万能アロマである一方、香りの主張がとても強いので、ブレンドするときは少しコツが入ります。ブレンドする精油に対して、ペパーミントの割合は控えめ(2:1くらいでよい)にすると、うまく行きます。うまくブレンドできるとペパーミントのツーンとする感じが和らいで、とってもいい香りになります!
ペパーミントオイルのおすすめの使い方
頭痛、乗り物酔いに
*ペパーミント&ラベンダー
ペパーミント、ラベンダーのオイルを各1滴、ハンカチに染み込ませ、香りを吸入します。頭痛には、5ml(小さじ1)のキャリアオイルに希釈してこめかみ、首すじなどをマッサージするのもおすすめです。
胃腸の不快感に
*ペパーミント&レモン
ペパーミント1滴、レモン2滴を15ml(大さじ1)のキャリアオイルに希釈して、胃腸の不快感を感じたときに腹部をマッサージします。
ペパーミントは胃の疲れをやわらげ、レモンは体を温めて下痢などの症状を暖和します。キャリアオイルがない場合は、食後にディフューザーなどで香らせるのもよいです。
体のほてりに
*ペパーミントのみ
氷水をボールにはり、ペパーミントオイルを1〜3滴垂らします。そこへハンドタオルかてぬぐいを浸して絞り、首筋にあてます。真夏に暑くて仕方がないときなど、クーラーより早く暑さを解消するのでおすすめです。
メーカーによる価格比較
手に入りやすいもの
百貨店やネットで手に入りやすく、少量ずつ売られているため、初心者にもおすすめです。
当サイトでは体への作用、影響をふまえて、なるべくオーガニックのものをおすすめします。
メディカルグレードのもの
ヨーロッパの医療現場などで実際に使われている高品質のものです。オーガニック認証についても厳しい基準をクリアしています。体の不調の改善に使用する場合は、できればこちらをおすすめします。
その他
アメリカ発のブランドです。品質が高く、化粧用油、食品添加物として認定されており、皮膚に直接塗布したり、飲み物や料理に入れて飲用が可能です。
まとめ
以上、ペパーミントの精油(エッセンシャルオイル)についてまとめると、
- ペパーミントは様々な作用をもった万能アロマ
- とくに体の痛み(頭痛、筋肉痛など)、胃腸の不調に作用する
- 妊娠中、授乳中、乳幼児には使用しない
- 刺激が強いので、使う時は少量ずつ
- 香りも強いので、ブレンドするときも少量にする
少し刺激が強いですが、上手に使うと、本当に様々なシーンで役立つオイルです。温かい季節には清涼感ももたらしてくれるので、ぜひ日常に取り入れてみてください。
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