フェンネルは甘くスパイシーな香りのするハーブです。
漢方では茴香(ういきょう)と呼ばれ、その種が体を温め胃腸の調子を整える生薬とされているほか、ヨーロッパではスパイスやハーブティーとしてポピュラーです。インドでは食後の口臭消しに種を噛む習慣があります。
女性ホルモンと似た働きをする作用や、食欲を抑えて消化をよくする働きなど、女性に嬉しい作用を多く持っているフェンネル。
それでは、フェンネルの効果・効能を詳しくみていきましょう。
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Contents
フェンネル[茴香・ういきょう]の効果・効能
フェンネルの効能で特に優れているのは、女性ホルモンと似た働きをするエストロゲン作用です。
月経の悩みや、更年期障害のケアに用いると効果を発揮しますが、エストロゲンに影響を受ける婦人科系の疾患を持つ方は注意してください。
その他にも、健胃、整腸作用や解毒作用、呼吸器にも作用するため、ハーブティーやのど飴としても用いられることもあります。
心への働き
・月経前のイライラした気分をしずめる
体への働き
・月経不順、更年期障害の症状を改善する
・食欲を抑え、胃腸の働きをスムーズにする
・痙攣性の咳をやわらげる
・二日酔いや飲み過ぎの不快感をやわらげる
肌への働き
・肌を清潔に保ち、丈夫にする
注意点・禁忌事項
・てんかんの方、乳幼児、子ども、妊婦の方の使用、長期間の使用は避ける。
・乳腺症、子宮筋腫などエストロゲンの影響を受ける症状の場合は使用しないこと。
フェンネルの学名・成分・主な作用
学名・産地・採油方法
学名
Foeniculum vulgare var. dulce
科名
セリ科
おもな産地
インド、中国、エジプト、フランス
採油方法
全草、種子の水蒸気蒸留法
主な作用
- エストロゲン様作用
- 強壮作用(呼吸器、神経)
- 強心作用
- 駆風作用
- 健胃作用
- 催乳作用
- 殺菌作用
- 刺激作用
- 食欲調整作用
- 胆汁排出作用
- 鎮痙作用
- 鎮痛作用
- 通経作用
- 分娩促進作用
- 利尿作用
適用できる症状
- 月経の障害(月経痛、月経不順、無月経)
- 更年期
- 消化不良
- 大腸炎
- 鼓腸
- 関節炎
- 心悸亢進
- 喘息
- 疝痛
- 痙攣性の咳
- こむらがえり
- 筋肉痛
- リウマチ
- ダイエット
主な成分
フェニルメチルエーテル類:trans-アネトール、メチルカビコール
モノテルペン類:α-フェランドレン、リモネン、α-ピネン
オキシド類:1,8-シネオール
モノテルペノール類:フェンコール
ケトン類:フェンコン、ボルネオン、アニケトン
アルデヒド類:アニスアルデヒド
クマリン類:ウンベリフェロン、ベルガプテン
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香りの特徴
甘くノスタルジックな漢方薬のような香り
相性のいい精油
フローラル系
ゼラニウム、ラベンダー
シトラス系
オレンジ、グレープフルーツ、ベルガモット、リツェアクベバ、レモン
ハーブ系
バジル、ローズマリー
スパイス系
クローブ、シナモン
おすすめのブレンド
生理痛に…ラベンダー、ローズマリー
胃腸の不調に…バジル、レモン
痙攣性の咳…ヒソップ、マジョラム
おすすめのメーカー
手に入りやすいもの
百貨店やネットで手に入りやすく、少量ずつ売られているため、初心者にもおすすめです。
メディカルグレードのもの
ヨーロッパの医療現場などで実際に使われている高品質のものです。オーガニック認証についても厳しい基準をクリアしています。
体の不調の改善に使用する場合は、できればこちらをおすすめします。
ハーブティーとして
フェンネルはハーブティーとしてもポピュラーです。
胃腸の調子が悪いときに濃いめに煮出したハーブティーを飲んだり、更年期障害のケアをしたい方はアロマと合わせてハーブティーも併用すると効果的です。
生薬のような甘い香りは少し癖がありますが、ハーブティーの味自体はさっぱりとしていて飲みやすいです。
よく胃腸の調子を崩す私も、こちらを愛飲しています。
飲みやすいブレンドティーもあります↓
まとめ
フェンネルの効果・効能はいかがでしたか。
少し癖のある香りですが、エストロゲン作用や、食欲抑制など、女性の体をサポートする作用をたくさん持つアロマです。
胃腸の調子を整えるには、胃腸にダイレクトに届くハーブティーもとてもおすすめです。
以上、フェンネルの効果・効能でした。
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