シダーウッドはマツやヒノキなどの針葉樹の一種で、深くて少しビターな香りをもつ精油です。
原料のシダーウッドは種類がとても多く、アロマテラピーにはマツ科のアトラスシダー、ヒマラヤンシダーと、ヒノキ科のヴァージニアシダーが主に使われています。
とても香りの良い木で、カビや虫を阻止する効果があるために、タンスづくりや、寺院の建設に用いられてきました。
古代の医学書にも記述されているもっとも古い芳香性物質のひとつで、古代エジプトではミイラづくりにも用いられたと言われています。
それでは、シダーウッドの効果・効能をみていきましょう。
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Contents
シダーウッドの効果・効能
シダーウッドは種類によって香りが違いますが、どのシダーウッドにもリンパの流れを改善し、むくみをとる作用があります。虫除けや殺菌作用も特徴的です。ただし少し刺激があるので、使用量には注意してください。
心への働き
・不安をやわらげ、緊張をほぐす
体への働き
・リンパの流れをよくし、むくみを改善する
・咳を鎮める
肌への働き
・収斂作用と殺菌作用でニキビの治りを促す
・頭皮の脂、フケ、脱毛症をやわらげる
その他の働き
・雑菌の繁殖を防止する
・虫よけ
注意点・禁忌事項
- ケトンが含まれているため乳幼児と妊婦、長期使用を避けること
- ヴァージニアシダーは皮膚に刺激があるため、使用の前にパッチテストをすること
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シダーウッドの学名・成分・主な作用
学名・産地・採油方法
学名
Cedrus atlantica(アトラスシダー)
Cedrus deodora(ヒマラヤンシダー)
Juniperus virginiana(ヴァージニアシダー)
科名
マツ科(アトラスシダー、ヒマラヤンシダー)
ヒノキ科(ヴァージニアシダー)
おもな産地
フランス、モロッコ(アトラスシダー)、フランス、インド、ネパール(ヒマラヤンシダー)、北アメリカ(ヴァージニアシダー)
採油方法
木部の水蒸気蒸留法
主な作用
- 去痰作用
- 抗菌作用
- 抗真菌作用
- 昆虫忌避作用
- 収斂作用
- 循環促進作用
- 粘液溶解作用
- 瘢痕形成作用
- 静脈強壮作用
- 神経強壮作用
- 鎮静作用
- 通経作用
- 利尿作用
- リンパ鬱滞除去作用
- リンパ強壮作用
適用できる症状
- 湿疹
- 静脈瘤
- セリュライト
- 痔
- 冷え
- リンパ浮腫
- スキンケア(オイリースキン)
- 脱毛症
主な成分
【アトラスシダー】
セスキテルペン類:セドレン、ヒマカレン
セスキテルペノール類:アトラントール、カリオフィレンアルコール、クベボール
ケトン類:アトラントール、カリオフィレンアルコール、クベボール
【ヒマラヤンシダー】
セスキテルペン類:β-ヒマカレン、α-ヒマカレン、γ-ヒマカレン
ケトン類:アトラントン
セスキテルペノール類:ヒマカロール、アロヒマカロール
【ヴァージニアシダー】
セスキテルペン類:α-セドレン、ツヨプセン、β-セドレン
セスキテルペノール類:セドロール、セドレノール、オイデスモール
香りの特徴
深い森林のようなビターでスパイシーな香り
相性のいい精油
シトラス系
オレンジ、グレープフルーツ、プチグレン、ベルガモット、ライム、リツェアクベバ、レモン、レモングラス
フローラル系
イランイラン、カモミール、ジャスミン、ゼラニウム、ネロリ、ラベンダー、ローズ
ハーブ系
クラリセージ、パチュリ、ローズマリー
樹木系・樹脂系
サイプレス、サンダルウッド、ジュニパーベリー、パイン、フランキンセンス、ベンゾイン
スパイス系
コリアンダー、シナモン
おすすめのブレンド
- 静脈瘤…サイプレス、ゼラニウム
- むくみに…シナモンリーフ、ローズマリー
- 深くリラックスするため…アトラスシダー、アニス、サンダルウッド
おすすめのメーカー
手に入りやすいもの
百貨店やネットで手に入りやすく、少量ずつ売られているため、初心者にもおすすめです。
メディカルグレードのもの
ヨーロッパの医療現場などで実際に使われている高品質のものです。オーガニック認証についても厳しい基準をクリアしています。
体の不調の改善に使用する場合は、できればこちらをおすすめします。
その他
木の香りが好きな方や、森林浴の気分を味わいたい方は、木の香りをブレンドしたブレンドオイルもおすすめです。
こちらは芳香浴専用ですが、シダーウッド単体よりも使いやすく、森林浴のようなすっきりとした気持ちにさせてくれます。
まとめ
シダーウッドの効果・効能はいかがでしたか。
少し強い精油のため、肌への使用などは使いづらいかもしれません。
けれど、とても心が落ち着く香りなので、リラックスしたいときの芳香浴などには、ぜひ用いてみてください。
以上、シダーウッドの効果・効能でした。
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