アロマオイル(エッセンシャルオイル・精油)の効果・効能を紹介しながら、毎日の体や心のトラブルなど、メディカルな活用の仕方をメインに健康や体調管理にも役立つおすすめの使い方をご紹介します。

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アロマテラピー入門

アロマテラピーとは?アロマテラピーの効果・心と体に効くメカニズム

投稿日:2016年11月13日 更新日:

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アロマテラピーというと、香りでリラックス・リフレッシュする、というイメージをもっている方が多いのではないでしょうか。しかし実は、アロマテラピーについては多くの誤解があります。正しいアロマテラピーとはいったいどんなものでしょうか?

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アロマテラピーとは?

植物の薬理成分をつかった自然療法

アロマテラピーは「芳香療法」という意味です。ハーブなどの芳香植物から抽出した精油(エッセンシャルオイル)を使って心と体を癒やし、健康や美容に役立てる植物療法です。

単に香りを楽しんでリフレッシュするだけではなく、エッセンシャルオイルに含まれる芳香成分を鼻の粘膜や皮膚から体内に取り入れることで心身が調整され、体の機能を調整したり、肌の細胞を活性化します。美容や健康に役立つため、最近では現代医療を補う代替医療としても注目されています。

化学的な薬での治療と違って、アロマテラピーは自然の薬理作用を用いるため、作用が穏やかです。したがって一般の薬のような副作用が起こりにくいというのが特徴です。

また、化学的な薬が特定の症状のみに作用するのと違い、アロマテラピーは心と体の両方に同時にアプローチすることができます。

心と体は切っても切れない関係にあり、ストレスによって免疫力や細胞再生力が弱るということもあるのです。

アロマテラピーはひとつの精油だけでも心と体に対する複数の作用をもっています。したがって、私たちの心と体のバランスにトータルにアプローチすることで効果が高まるのです。

「アロマ」という言葉の嘘

インテリアショップや雑貨屋では、「アロマ◯◯」という名前の香りを楽しむグッズをたくさん見かけます。100円ショップには小さな小瓶の「アロマオイル」や「ポプリオイル」がありますし、ドラッグストアでも同じく「アロマ◯◯」「天然アロマの◯◯」などとうたった芳香剤や柔軟剤、洗剤、化粧品などが出回っています。

アロマテラピー、と聞くとこういったものを連想する方も多いようです。しかし、実はこれらの大半は「アロマテラピー」とは全く別のものです。

アロマテラピーは、植物から抽出した精油(エッセンシャルオイル)の薬理作用を活用するものです。しかし上記のような製品の多くは化学的に調合された合成香料から作られています。そのため天然の植物に含まれるような芳香成分は含まれていないことが多いのです。

リラックスやリフレッシュだけが効果じゃない

アロマテラピーについてのよくある誤解のもうひとつが、気分転換や心身のリラックスに役立つということだけが認識されているということです。

精油(エッセンシャルオイル)は確かに、精神や心にも作用します。ある精油は気分を高揚させ、ある精油は鎮静させる作用をもちます。そのため、アロマテラピーを単なる気分転換、気休め的なものとして誤解している人が少なくありません。

けれど、アロマテラピーは実際に植物の薬理作用を体に取り込むことで、脳や身体、肌の機能によい変化をもたらすというものです。

単に気分を高めるために香水をつけたり、気分が落ち着く柔軟剤の香りを身につけることとは効果のレベルがまったく違うのです。

つらい痛みやかゆみに効く

アロマテラピーは実は「痛み」や「かゆみ」などの症状改善に非常に即効性があります。これは芳香物質が血液に入って作用するためです。

精油には局所の炎症を抑える「消炎作用」や痛みの発生を抑える「鎮痛作用」をもつものがあります。

リラックスすることによって痛みが脳へ伝わりにくくしたり、脳内モルヒネの放出を促す作用も確認されています。

さらに痛みがある部分ではヒスタミンなどの発痛物質がつくられていますが、それが「血管拡張作用」「血行促進作用」などによって洗い流されることもあると考えられています。

生活習慣病やアレルギーを防ぐ

アロマテラピーは、アトピー性皮膚炎や花粉症などのアレルギーから、風邪などの日常的な病気・症状にまで幅広く効果があります。精油には免疫を増強したり調整する作用、抗ウイルス作用などがあるためです。

また、高血圧や動脈硬化、心筋梗塞や脳卒中、糖尿病、痛風など生活習慣病と言われる一群の病気は、遺伝的体質が背景にあり、さらに生活習慣が加わって発病します。

忙しく不規則な生活を送っている私たちにとって生活習慣を改めるのは容易ではありません。しかしアロマテラピーには、こういった病気の改善や予防に役立つ作用や成分が多くあるのです。

アロマテラピーを生活に取り入れることで、心や気分のバランスが取りやすくなり、さらにちょっとした不調には自分で対処できるようになります。

そういった症状を簡単にケアできるアロマテラピーは、忙しくて心や体が疲れがちな方でも、体調をととのえ、健康を維持することができる最適な方法です。

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アロマテラピーが効くしくみ

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では、なぜアロマテラピーにそれほどの効果があると言えるのでしょうか。
精油は、呼吸にともなって、鼻や口、皮膚から血管に入り、脳やさまざまな臓器(およびその細胞)に作用するということが科学的に解明されています。ここでは、精油の成分が身体と心に作用する3つのルートをご紹介します。

1・鼻から脳へ

空気中に拡散された精油成分を吸い込むと、鼻の奥にある「嗅細胞」に届きます。そこで受けた刺激は電気信号に変換されて脳の大脳辺縁系に伝えられ、大脳皮質の嗅覚野で「におい」として認識されます。

大脳辺縁系は自律神経や内分泌機能を調整し、本能行動をコントロールする働きがあります。そのため、香りの刺激がストレートに脳に届くことで、気持ちをしずめたり、リラックスさせたり、明るくしてくれるのです。

2・肺から全身へ

呼吸によって鼻や口から取り込まれた芳香成分は、気管や気管支から肺に入ります。肺に入った芳香成分は、肺胞という細胞から血管を通って吸収されて血液中に入り、全身をめぐって各組織や器官に届きます。

そのため、たとえば抗菌作用や殺菌作用のある精油を吸入すれば気管を清潔に保って風邪などの予防につながりますし、強肝作用や健胃作用のある精油は直接臓器に働きかけて肝臓や胃の機能を調整するのです。

3・皮膚から全身へ

皮膚は、表皮、真皮、皮下組織から構成されています。表皮には本来バリア機能がありますが、マッサージや入浴などで皮膚に塗布された精油成分は分子構造が小さいため、表皮を通過し、真皮に到達して毛細血管やリンパ管に入ります。それから全身をめぐり、あらゆる組織に影響を与えるのです。

精油を皮膚に塗ってから5分後には、芳香成分が血液中から検出されたという実験結果もあるほどで、精油の成分を体内に取り込むには、皮膚から取り込むのが一番効率がよいとも言われています。

まとめ

「アロマ」という言葉はさまざまな商品やサービスに使われているため、誤解されていることも多いです。けれどアロマテラピーはきちんと用いることができれば、心と身体に素晴らしい効果を発揮します。

特定の症状にだけ作用する一般の薬とは違い、心と体の両方にアプローチしてトータルにバランスを整えるのです。

まずは正しい知識を得て、正しい使い方で用いることが大切です。次の記事では正しいエッセンシャルオイルの選び方についてご紹介します。

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